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【No.108】「中小企業減」容認へ転換

令和2年7月1日付日経新聞に「中小企業減」容認へ転換、という見出しの記事が掲載された。

以下、サイトから転載
ーーー>ここから

政府は中小企業数の維持を狙った従来目標を見直す。

これまで掲げてきた「開業率が廃業率を上回る」との表現を近くまとめる2020年の成長戦略から削る。

中小企業は新型コロナウイルス禍で経営環境の厳しさが増している。

統廃合を含めて新陳代謝を促し、全体の生産性向上をめざす方針に改める。

ーーー>ここまで

これは、小職も拝読したデービッド アトキンソン氏の著書「日本企業の勝算」で主張された「人口激減を控えた日本には、多すぎる中小企業の整理による生産性改善が必須」ということを認めざるを得ない、ということをだろう。

もちろんコロナ禍の影響もあり、すべての中小企業、小企業を延命することは難しい、のだろう。

残念ではあるが、小職もそう思う。

今目の前の事業継続危機を乗り越えても、1年後、2年後に事業を継続できているかどうか、当社も含めて分からない。

これからは企業規模を大きくし、事業規模と財務基盤を強化したうえで、リアルビジネスだけでなくデジタルビジネスにも取組むことが求められるのであろうが、
クリアしなくてはいけない壁が2つある、と小職は考える。

①基幹人材の確保

第一に、中小企業・小企業にはこの難局を経営者とともに乗り切るための基幹人材が不足している。

もちろん、中小企業診断士やコンサルタントを顧問契約で使うのも「あり」であるが、それでは不十分かもしれない。

一方で、中小企業診断士やコンサルタントには大企業で勤務している方がたくさんおり、与えられた役割と実態が乖離している一面がある。

そのミスマッチを解消するために、①時限的でよいので、中小企業診断士やコンサルタントを中小企業の役員や幹部として迎えるためのマッチングプラットフォームを整備、②指名を受けた中小企業診断士やコンサルタントの希望する報酬の1/2~2/3を補助(残りは自己負担)、③契約終了後に、転籍するかどうかは相互の話し合いで決定など、施策はどうだろうか。

避けなければいけないのが、大企業への人材集中である。

そのためにも基幹人材を流動化させる支援施策が有効ではないか。

②債権カットの補填

無借金の中小企業は少ない。多くの中小企業は借入が多い上に、債務保証の問題も残る。

事業承継の過程で、代表者保証は外す方向で政策は動いているが、それだけでは不十分であろう。

ポイントは金融機関側へのサポート、と小職は考える。

M&Aで合併する場合に第二会社方式のように債権大幅カットでは、さすがに金融機関も応じにくいし、担保の問題もある。

よって、商工会議所や商工会など認定支援機関のサポートを受け、統合を企図する中小企業群が合併計画を策定、バンクMTGを行い、合併に同意を得られた場合は、放棄する債権の金額の1/2~2/3を国が補填する、という施策はどうだろうか。

いずれにしても現状の延長線には、アフターコロナの未来はないだろう。

確かに、今は補助金を出せばよいのかもしれない。

でも、それだけでは未来は変えられないと強く思う。

上記は小職の勝手な私案であるが、提示した方針を実現したいという想いが伝わってくる施策を、政府には期待したい。

余計なことを書くと、コンサルティング会社も同様で、ある程度の規模感が今後は求められていくのだと心の中で思っている。

うちも合併や統合などを考える日もそう遠くはないのだと。

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2015年には日本経営診断学会会長賞、そして2018年には、中小企業庁長官賞を受賞。2020年にはBatonzベストアドバイザー2020に選出。 私の仕事は、クライアント企業が変化して、成果が出てなんぼの世界。報告書を書くとかいった「作業」自体になんの価値もありません。「コンサルを受けたい」社長なんていません。 私は組織開発型事業再成長支援プログラムを通じて、社長の願いである「会社を良くしたい」に応えていきます。 経営理念は「成長の歴史と証を共に創り、心を、組織を、未来を、動かす」

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